平成21年3月まで旧高円寺会館が建替えのため、地域住民が気軽に使用できるホールが高円寺地域にはありません。この改築期間中、高円寺会館にかわる区民の文化芸術活動や杉並の文化の発信拠点となるセシオン杉並が果たす役割と社会的需要の増大は計り知れないものがあります。しかし、JRからの最寄り駅である高円寺駅からはセシオン杉並までの交通手段がなく、特に高円寺北地域に在住する高齢者にとっては、民間バスである松ノ木線を利用し、新高円寺駅で下車してそこから徒歩10分も歩かなくてはならず、大変行きづらい状況にあります。
 以上のような現状を鑑み、高円寺駅からセシオン杉並を経由するバス路線を運行し、杉並区が抱える大きな課題でもある交通不便地域を解消し南北交通の整備を早急に取り組むことは、高齢者に対する配慮のみならず、地域住民が気軽に区の施設を利用して頂く上でも重要であると考え、モビリティー確保を第一義に置いた総合的な交通政策を実現するよう私は初当選直後からこの問題を議会で訴えてきました。このような中、今般高円寺北の町会長さん達が結束して、一日も早くセシオンまでの交通不便を解消してほしいとの陳情が議会へ提出され、昨年の第4回区議会定例会において慎重審議の上、趣旨採択されました。
 また、平成22年度までの杉並区の新しい計画が昨年11月に改定され、区内の南北交通の整備について今後のあり方等を調査・研究を行うための費用が新たに計上されることとなり、私の議会での主張ならびに地域住民の皆様が切望されてきた、高円寺駅からセシオン杉並経由のバス路線運行の実現が一歩前進しました。